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高エネ研滞在し美術作品着想 作家2人、宇宙テーマに 大阪万博で8月展示へ 茨城・つくば

高エネ研の測定器を見学する(右から)岩竹理恵さん、片岡純也さん=つくば市大穂
高エネ研の測定器を見学する(右から)岩竹理恵さん、片岡純也さん=つくば市大穂


茨城県つくば市大穂の高エネルギー加速器研究機構(KEK)で、2人の美術作家が滞在して創作に取り組んでいる。施設の見学や研究者との交流を通じて得た着想を基に約1カ月間活動する。完成作は8月に県つくば美術館や大阪・関西万博の会場で展示される予定だ。

科学者とアーティストが協力して制作するつくば市の「つくばサイエンスハッカソン」の一環で、アートを切り口に素粒子物理学を多くの人に知ってもらうのが狙い。市の委託を受けた作家がKEKの宿舎に滞在する「アーティスト・イン・レジデンス」の形で4月16日から5月16日まで活動する。

作品のテーマは「宇宙」。KEKの加速器「スーパーKEKB(ケックビー)」や、測定器「ベル2」は、現在の宇宙がなぜ今のような姿になったのか解明する研究に使用されており、作品の着想を得てもらいたい考え。

滞在しているのは片岡純也さんと岩竹理恵さん。共に筑波大大学院の博士前期課程芸術専攻を修了し、2人ユニットで活動している。片岡さんは日常の出来事を機械などの動きで再現するキネティック作品に取り組む。岩竹さんは印刷物などを用いてイメージを展開する平面作品が特徴だ。

2人は滞在期間中、加速器や測定器の見学や、研究者との交流などを通じて作品の着想を得る。その後、自身のアトリエなどで制作を続け、完成作は8月1~11日につくば美術館で、同14~20日に大阪・関西万博で展示される。

片岡さんは「研究者から聞いた話を自分の中で昇華できるようにしたい」と話した。岩竹さんは「エアロゲルなど素材で作品に使えそうなものがあれば使いたい」と話した。



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